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季節の行事

左義長(さぎっちょ)とは?どんど焼きとの違いや由来、地域ごとの特色を解説

左義長(さぎっちょ)は日本の伝統行事で、

新年の健康や幸福を祈るために行われます。

 

特に正月飾りを燃やすことで、歳神様を送る意味があります。

 

この記事では、左義長(さぎっちょ)の基本からどんど焼きとの違い、由来、地域ごとの特色、燃やすものについて詳しく説明します。

 

この記事の内容

  • 左義長の基本的な意味と行事内容
  • 左義長とどんど焼きの違いと由来
  • 左義長の地域ごとの特徴と開催時期
  • 左義長で燃やすものとその意味
  • 左義長に参加する際の注意点

左義長(さぎっちょ)とは?基本的な意味と行事内容

左義長(さぎっちょ)は正月飾りを燃やして健康や幸福を祈る伝統行事です。

 

全国各地で行われ、地域ごとに少しずつ違いがあります。

ここでは、左義長の基本的な意味や行事の内容について説明します。

 

左義長の概要と行事の流れ

左義長は、1月15日ごろに行われる火祭りの一種で

正月飾りやお守りを燃やして、無病息災を祈願します。

 

たとえば、門松やしめ縄、だるまなどを持ち寄って燃やすことで、

歳神様を送るとされています。

 

左義長の行事は地域によって異なりますが、

一般的には以下のような流れです。

 

  1. 参加者が神社や集会所に正月飾りを持ち寄る
  2. 大きな焚き火を準備する
  3. 正月飾りを焚き火に投入する
  4. 無病息災や豊作を祈りながら飾りを燃やす
  5. 焼いた餅や団子を準備する
  6. 焚き火の火で餅や団子を焼く
  7. 焼いた餅や団子を食べて健康を願う

 

左義長の意味と目的

左義長の目的は正月に迎えた歳神様を送り、

無病息災や家内安全を祈ることです。

 

正月飾りを燃やすことで、

歳神様が煙に乗って天に帰ると信じられています。

 

また、火には厄を払う力があるとされ、

古いお守りやお札を燃やすことで厄払いの効果も期待されます。

 

たとえば、左義長で燃やす書初めの紙が高く舞い上がると、

字が上達すると言われています。

 

また、左義長の火で焼いた餅や団子を食べると、

虫歯にならないとも言われています。

 

これらの習慣は、子どもたちの健やかな成長を願う意味も含まれています。

 

左義長とどんど焼きの違い

左義長とどんど焼きは同じ行事を指しますが、

地域によって呼び方や細かな内容が異なります。

 

どんど焼きの意味と由来

どんど焼きは、左義長と同様に正月飾りを燃やす行事ですが、

名前の由来にはいくつかの説があります。

 

一つは、燃え盛る火の音を表現したものであるという説です。

 

もう一つは、火を燃やす際の掛け声から来ているという説です。

 

たとえば、どんど焼きでは、竹や木材を組んで大きなやぐらを作り、

その中に正月飾りを入れて燃やします。

 

火が燃え上がると「どんど」と音がすることから、

この名前がついたとも言われています。

 

また、火を燃やす際に「どんど」と掛け声をかけることから来ているとも言われています。

 

左義長とどんど焼きの呼び名の違い

左義長とどんど焼きは、地域によって呼び名が異なります。

 

どんど焼きは、主に関東地方や東北地方で使われる名称で、

左義長は関西地方や中部地方で使われることが多いです。

 

たとえば、関東地方では「どんど焼き」と呼ばれることが一般的で、

東北地方では「どんと焼き」とも呼ばれます。

 

一方、関西地方や中部地方では「左義長」と呼ばれ、

さらに地域によっては「とんど焼き」とも呼ばれることがあります。

 

「どんど焼き」以外の呼び方をする地域と呼び方

地方呼び方行事
東北どんと焼き・焼納祭・蘇民祭小正月の火祭りをほぼ共通で「どんと焼き」と呼び、 神社仏閣の「裸祭り」と共に行われることが多い
関東・甲信越道祖神祭・さいの神神奈川、山梨、長野で多く見られる呼び方で、道祖 神信仰との強い結びつきが感じられる
京都・滋賀・岐阜・愛知、北陸左義長京都を中心に、古来より京都と密接なつながりが あった地域での呼び名と思われる
近畿・中国とんど焼き「とんど」という呼び方は火をくべる際の「尊と(とうと)尊と (とうと)」というお囃しが転化したものと言われている
九州鬼火たき・ほんけんぎょう1月7日から8日ごろに行われることが多い

 

 左義長とどんど焼きの具体的な違い

左義長とどんど焼きは、基本的な目的や行事の流れは同じですが、

地域によって細かな違いがあります。

 

たとえば、どんど焼きでは、竹や木材を使った大きなやぐらを作り、

その中に正月飾りを入れて燃やします。

 

一方、左義長では、地面に直接正月飾りを置いて燃やすことが多いです。

 

また、どんど焼きでは、火が燃え上がる様子を楽しむことが強調されるのに対し、

左義長では、正月飾りを燃やすことそのものに重きが置かれることが多いです。

 

どちらの行事も地域の特色が色濃く反映されており、

地域ごとに異なる楽しみ方があるのが魅力です。

 

左義長の由来と歴史

左義長の歴史は非常に古く、平安時代にまで遡ります。

ここでは、左義長の起源や歴史について詳しく説明します。

 左義長の起源と平安時代の行事

左義長の起源は、平安時代の宮中行事「三毬杖(さぎちょう)」にあります。

 

この行事では、正月遊びで使う「毬杖(ぎっちょう)」という杖を3本立て、

正月飾りやお札と一緒に燃やしていました。

 

平安時代の宮中では正月に行われるこの火祭りが

疫病退散や厄除けの意味を持って行われていました。

 

これが、後に民間に広まり、左義長として定着したとされています。

 

宮中の行事が民間に広まる過程で、

地域ごとに異なる名前や形式が生まれました。

 

左義長が民間に広まった経緯

左義長が民間に広まったのは、中世以降のことです。

 

宮中の行事として行われていた左義長が、

次第に民間にも伝わり、各地で行われるようになりました。

 

この過程で、地域ごとに独自の形式や名前が生まれました。

 

たとえば、織田信長が築いた安土城(現在の滋賀県)でも、

毎年左義長が行われていました。

 

信長自身も派手な衣装で参加し、町民たちと一緒に楽しんだとされています。

 

このように、武将や領主が参加することで、

左義長は地域の重要な行事として定着していきました。

 

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左義長の現代における意義

現代でも、左義長は新年の重要な行事として

多くの地域で行われています。

 

正月飾りを燃やすことで、無病息災や家内安全を祈るとともに、

地域のコミュニティを強める役割もあります。

 

現代の左義長では地域の神社や公園で行われることが多く、

子どもたちが参加するイベントも開かれます。

 

これによって、伝統を次世代に伝えるとともに、

地域の人々が一堂に会して絆を深める場となっています。

 

また、左義長の火で焼いた餅や団子を食べることで、

健康を願う意味も続けられています。

 

左義長の地域ごとの特色

左義長は全国各地で行われており、地域ごとに独自の特色があります。

ここでは、代表的な地域ごとの左義長の特徴を紹介します。

左義長の地域ごとの開催時期

左義長の開催時期は地域によって異なりますが、

一般的には1月15日ごろに行われます。

地域ごとの風習や歴史によって、1月7日や14日に行われることもあります。

 

関東地方では1月15日に行われることが多く、

東北地方では1月14日に行われることが一般的です。

また、九州地方では1月7日に行われることもあります。

 

このように、地域ごとの風習や歴史に基づいて開催時期が異なるのです。

 

 

全国の有名な左義長

左義長は全国各地で行われていますが、地域によって呼び名が異なったり、

行事の特色に違いが見られます。

 

 滋賀県|左義長まつり

滋賀県の日牟禮八幡宮で3月中旬ごろに行われる左義長まつりは、

国選択無形民俗文化財に指定されています。

 

毎年多くの人が訪れ、

織田信長が派手な服装で参加していたというエピソードがあるほど、

古い歴史を持つ祭りです。

 

左義長まつりでは、

藁でできた胴体に青竹や巾着などで飾り付けた「左義長」が作られます。

 

中心には干支にちなんだ飾りが付けられ、

左義長の出来栄えを競うコンクールも開かれます。

 

神奈川県|大磯の左義長

神奈川県で行われる大磯の左義長は、

国指定重要無形民俗文化財に指定されています。

 

「セエノカミサン(道祖神)」の火祭りであり、

「ドンドヤキ」や「セエトバレエ」とも呼ばれます。

 

大磯の左義長では集めた正月飾りや縁起物を浜辺に運び、

大きな山を作って燃やし

その火で焼いた団子を食べるのが習わしです。

 

「松の燃えさしを持ち帰って屋根にのせると火災除けになる」

「大磯の左義長で焼いた団子を食べると風邪を引かない」

といった言い伝えがあります。

 

 長野県|道祖神火祭り

長野県の野沢温泉で行われる道祖神火祭りは、

日本三大火祭りのひとつで、国の重要無形民俗文化財に指定されています。

 

毎年1月13日から15日にかけて開催され、

特に1月15日の夜には「社殿の火付けの攻防戦」が見どころです。

 

道祖神火祭りでは社殿に火を付けようとする点火役と、

社殿を火から守る防火役の戦いが繰り広げられます。

 

フィナーレでは社殿から大きな火柱が上がり、圧巻の光景を堪能できます。

 

 

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左義長で燃やすものとその意味

左義長では正月飾りやお守りなどを燃やしますが、

何を燃やすかは地域によって異なります。

ここでは、左義長で燃やすものとその意味について詳しく説明します。

正月飾りやお守り、お札の燃やし方

左義長では、正月飾りやお守り、お札などを燃やします。

これには、歳神様を送り、厄払いをする意味があります。

 

たとえば、門松やしめ縄は、歳神様を迎えるための飾りであり、

これらを燃やすことで歳神様を天に帰すとされています。

 

お守りやお札は、1年間の感謝を込めて燃やします。

これによって、新しい年の無病息災や家内安全を祈ります。

 

燃やす際には、地域ごとのルールに従い、環境に配慮することが大切です。

 

左義長で燃やすものに込められた意味

燃やすもの意味
正月飾り出迎えた歳神を焼くことによって送る
書初め
  • 燃やした火が高く上がるほど賢くなる
  • 字が上達する
餅や団子
  • 食べることで虫歯の防止
  • 無病息災
昆布やスルメ炙って食べることで1年健康に過ごせる
左義長の灰自宅の庭などに撒くことで家族の無病息災・家内安全

 

これらの習慣は、子どもたちの健やかな成長を願う意味も含まれています。

左義長の行事を通じて、家族や地域の絆を深めることが大切です。

 

木材や竹を中心に据えて燃やしながら引き倒したり、

燃えながら倒れた方向によってその年の作柄を占うこともあります。

 

二十日正月の風習と行事食を徹底解説

 

左義長で燃やせないものとその理由

左義長で燃やせないものもあります。

 

たとえば、金属やプラスチック製品は、

環境への影響を考慮して燃やすことが禁止されています。

 

また、ゴムや合成樹脂製品も同様です。

燃やす際には、地域のルールやマナーを守ることが大切です。

 

例えば、滋賀県の日牟禮八幡宮で行われる左義長では、

正月飾り以外のものを燃やすことは禁じられています。

 

環境への配慮や安全性を考慮して、燃やすものを選びましょう。

事前に地域のルールを確認し、適切なものを持ち寄ることが重要です。

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