2025年の大阪・関西万博でひときわ注目を集めているのが「サウジアラビア館」です。伝統的な市場「スーク」の再現や、未来都市構想NEOM・THE LINEの展示など、過去と未来が融合した唯一無二の空間が広がります。
この記事ではそんなサウジアラビア館の魅力や見どころ、回り方のコツまでをわかりやすくご紹介します。
- サウジの伝統市場「スーク」や未来都市「THE LINE」を体感
- アラビア書道や伝統衣装など五感で楽しむ文化体験
- サステナブル建築の秘密を設計者視点で紹介
- 予約不要・混雑回避の時間帯や回り方も詳しく解説
サウジアラビア館で何が体験できる?その全貌を紹介

「サウジアラビアって、実際どんな国なんだろう?」そんな疑問を持つ人にとって、大阪万博のサウジアラビア館は絶好の“体験型ガイド”です。スークと呼ばれる伝統市場の再現、最先端の都市開発のビジョン、そして五感を使って楽しめる文化イベントが盛り込まれ、どの年代の人でも楽しめる設計になっています。文化体験だけでなく、建築や環境への配慮も評価されており、まさに“未来の展示館”といえる存在です。

サウジの伝統と未来が融合するパビリオン
サウジアラビア館の一番の見どころは、伝統と未来が美しく融合した展示設計です。建物全体が「スーク(アラブの伝統市場)」をモチーフに作られており、まるで中東の街中を旅しているような感覚を味わえます。その一方で、未来都市「NEOM(ネオム)」や「THE LINE(ザ・ライン)」といったサウジアラビアの次世代都市構想を紹介するデジタル展示も完備。まさに「過去」と「未来」の両方をリアルに体感できる空間です。
再現されたスークと最先端技術展示
スークのゾーンでは、土壁や木の梁を模した装飾、香辛料や陶器のディスプレイなど、中東の伝統的な市場の雰囲気が細部まで再現されています。歩くだけで異国の空気を肌で感じられるのがこのエリアの魅力です。また、エリアの一角にはインタラクティブディスプレイが設けられ、サウジの歴史や文化を体感型で学べる仕組みも用意されています。
技術展示のコーナーでは、未来のサステナブル都市「NEOM」や、人工知能・再生エネルギー・空飛ぶタクシーなどの開発計画をビジュアルで紹介。来場者がタッチ操作でプロジェクト内容を探索できる大型パネルも設置されており、テクノロジー好きな人にとってもたまらない内容です。
NEOM・THE LINEなど未来都市構想の紹介
NEOM(ネオム)はサウジアラビアが総力をあげて進めている巨大未来都市プロジェクトで、砂漠地帯にゼロから都市を築き、AIや再生可能エネルギーを駆使して持続可能な暮らしを実現する計画です。中でも「THE LINE」は幅わずか200メートルの都市が直線状に170kmも続くという、これまでの常識を覆す都市設計。大阪万博のサウジアラビア館では、そのスケール感や構造を立体模型やVR技術を用いて体感できます。
未来都市構想に興味がある方はもちろん、環境問題や都市開発に関心がある人にも非常に示唆に富んだ展示内容となっており、「これが本当に現実になるの!?」と驚きとワクワクが止まらないはずです。

展示だけじゃない!五感で味わうサウジ文化
サウジアラビア館の魅力は、ただ「見る」だけではありません。文化に“触れる・香る・味わう”といった五感をフル活用して楽しめる工夫が随所に凝らされています。実際にサウジアラビアの伝統衣装を羽織って記念撮影ができたり、アラビア書道をその場で体験できたりと、日本ではなかなか味わえないユニークな体験が盛りだくさん。展示を見て満足するだけでなく、身体全体で文化に浸ることができるのが最大のポイントです。
アラビア書道・伝統衣装などの文化体験
文化体験コーナーでは、プロの書道家によるアラビア書道のパフォーマンスを見ることができ、希望者は実際に自分の名前をアラビア文字で書いてもらうこともできます。「サウジアラビア語ってこう書くんだ…!」と、新しい言語との出会いに感動する人も多いはずです。また、サウジの伝統衣装「トーブ」や「アバーヤ」を着て、スークの背景をバックに記念写真を撮れるフォトブースも用意されています。
中東文化に馴染みがない方でも、こうした視覚・触覚・体験を通じて文化を感じられるのはとても貴重。異文化交流というと少し堅苦しく感じるかもしれませんが、ここでは誰でも気軽に“楽しみながら知る”ことができますよ。
カフェや飲食エリアのメニュー・特徴

サウジアラビア館では、アラビアンコーヒー(カフワ)やデーツ(ナツメヤシの実)など、サウジ伝統の軽食やスイーツも楽しめます。カフェコーナーでは、カルダモンなどのスパイスが香る本格的なカフワが提供され、初めて飲む人はその風味の豊かさに驚くはずです。また、甘みと栄養価が高いデーツは、展示での試食だけでなく購入も可能。お土産にも喜ばれそうですね。
飲食エリアは比較的混みやすい時間帯(12時〜14時)を避ければ、ゆったり座って楽しむこともできます。文化展示とセットでカフェタイムを過ごせば、ちょっとした海外旅行気分が味わえること間違いなしです。
建築も必見!環境配慮型デザインの秘密
サウジアラビア館は、ただの展示施設ではありません。その外観や構造自体が「サステナブル建築」としても高い注目を集めています。設計を手がけたのは、世界的な建築事務所「フォスター+パートナーズ」。再利用素材や自然エネルギーの活用など、細部まで地球環境に配慮した造りになっていて、「未来の建物ってこうなるんだ!」と感動する来場者も多数。文化やテクノロジーに加えて、建築ファンにとっても見逃せないパビリオンです。
フォスター+パートナーズが設計した建築美
サウジアラビア館の建物は、イギリスの著名な建築家ノーマン・フォスターが率いる「フォスター+パートナーズ」によってデザインされています。特徴的なのは、中東の伝統的な建築様式と現代的なミニマルデザインを融合させた構造。土壁を思わせる外観や、アーチ型の通路、風通しの良さを意識したレイアウトなど、細部に“アラビアらしさ”が漂っています。
また、外装の一部には再生アルミ素材が使われ、建物全体が解体・再利用を前提に設計されている点もポイントです。パビリオンとしての一時的な役割にとどまらず、「その先」の持続可能性までを考慮して設計されているのは、万博のテーマとも見事にマッチしています。
ソーラーパネル・雨水再利用などサステナ設計
建物の屋上にはソーラーパネルが設置されており、館内で使用する電力の一部を自家発電でまかなっています。また、屋根構造には雨水を効率的に集める仕組みが備えられており、トイレや植栽の灌漑用に再利用。限りある資源を最大限に活かすという点でも、持続可能な都市づくりへのヒントが詰まった構造になっています。
そのほかにも、断熱効果を高める素材選びや、自然光を最大限に取り入れる設計など、見た目の美しさだけでなく、環境負荷の低減に対する工夫が随所に見られます。展示を見る前に、まずは「建物そのもの」にも注目してみてください。

予約は必要?待ち時間・混雑回避のコツ
「サウジアラビア館って予約が必要なの?」「混雑しててちゃんと見られないんじゃ…」そんな不安を持っている人も多いですよね。でも安心してください。サウジアラビア館は基本的に予約不要で入場できるうえ、ちょっとした工夫をすれば混雑も避けられます。このパートでは、実際にスムーズに見学するためのタイミングや回り方のコツをご紹介していきます。
予約なしでも入れるが、朝イチが狙い目
現時点で、サウジアラビア館は「予約不要」で入場可能です。ただし人気のパビリオンのひとつなので、土日祝や連休はかなり混み合うこともあります。特に午後から夕方にかけては行列ができやすいため、時間に余裕のある方は「朝イチ(9:00〜10:30)」の入場をおすすめします。
また、雨の日や平日の午後などは比較的空いている傾向があります。「行列に並びたくない…」という方は、天候や曜日を見て柔軟に予定を調整するとストレスも少なくすみますよ。公式アプリやSNSで混雑状況を確認できる場合もあるので、事前のチェックもお忘れなく。
写真映えスポットや混雑を避ける回り方
サウジアラビア館には、映えるフォトスポットがたくさんあります。特にスークを模したアーチ状の通路や、NEOMの未来都市ジオラマは絶好の撮影ポイント。ただし、人気の場所ほど人だかりができやすいので、空いている時間帯(開館直後or夕方)に狙って訪れるのがコツです。
回り方としては、まずスークゾーンをサクッと体験し、その後でNEOMエリアでじっくり未来技術に浸るという順路がおすすめ。文化体験コーナーやカフェは比較的回転が速いので、空いているところを優先的に回っていくと、滞在時間を効率的に使えます。
サウジアラビア館で得られる価値と未来
サウジアラビア館は、ただの展示パビリオンにとどまりません。ここで得られるのは“知識”だけでなく、“感覚”としての異文化体験や、“気づき”としての持続可能な未来へのヒントです。アラブ文化に触れる機会が少ない日本において、これほど身近に異国と接する機会はとても貴重。子どもから大人まで、誰もが「未来を考えるきっかけ」を持ち帰ることができる場所です。

異文化理解が広がる貴重なチャンス
中東というと、少し遠くて馴染みがないイメージを持つ人も多いかもしれません。でも、サウジアラビア館を訪れることで、「あ、こんなに美しくて豊かな文化があるんだ」と実感できる人が多いんです。伝統衣装の装飾、書道の美しさ、そして人々のもてなしの心——それらを体験することで、ニュースやメディアだけでは分からない“リアルなサウジ”を感じることができます。
異文化理解が深まれば、国際的な視野も自然と広がります。「知らない」から「知る」へ。万博という場だからこそできる出会いを、ぜひ体感してみてください。
世界の都市と環境の未来を考えるきっかけに
サウジアラビア館で紹介されているNEOMやTHE LINEの構想は、今後の都市開発やエネルギー問題に対して私たちがどんな選択をしていくべきか、問いかけてくれます。「都市はもっと快適で、人にも環境にも優しくできる」——そんな未来の都市のあり方が、ここには示されているのです。
実際、日本でも今後の都市整備や再開発において、サウジが提案するような持続可能な取り組みを取り入れていく動きが増えていくでしょう。大阪万博をきっかけに、地球規模の未来像を少しでも自分ごととして考えてみる、そんな“最初の一歩”になるかもしれません。
よくある質問(Q&A)|サウジアラビア館をもっと楽しむために
サウジアラビア館に行ってみたいけど、「混雑状況は?」「予約は必要?」「どんな料理が楽しめるの?」など、気になることはたくさんありますよね。ここでは、よくある質問にわかりやすくお答えします。初めての方でも安心して訪れられるよう、事前にチェックしておきましょう!
- サウジアラビア館は予約が必要ですか?
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基本的には予約不要で入場可能です。ただし、混雑が予想される時間帯(土日祝・午後)は早めの訪問が推奨されます。
- 館内で飲食はできますか?
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はい、アラビアコーヒーやデーツなどのサウジ伝統メニューを楽しめるカフェがあります。軽食やお土産用の購入も可能です。
- 子ども連れでも楽しめますか?
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もちろん楽しめます。体験型の展示やフォトスポット、インタラクティブなデジタル展示が多く、お子さま連れにも配慮された構成になっています。

伝統と未来がぎゅっと詰まったサウジアラビア館。展示も体験も食も、全部が「初めて」でワクワクするはず!ぜひ空いてる時間を狙って、ゆっくりじっくり楽しんでくださいね。