夜空に揺らめく光のカーテン、オーロラ。 一生に一度はこの目で見てみたいと願う人は多いものですが、実際にどこへ行けば会えるのか、いくらかかるのかといった具体的な情報は意外と分かりにくいものです。
実は、オーロラが見える場所には決まった条件があり、それを知っているかどうかで遭遇率は大きく変わります。 また、最近では日本の北海道でもオーロラが観測されたというニュースが話題になりました。
この記事では、プロの視点から「世界中のどこでオーロラが見れるのか」を徹底的に比較し、2026年という今この時期にオーロラを狙うべき理由や、日本国内での観測チャンスについても分かりやすく整理してお伝えします。 最後まで読めば、あなたにぴったりのオーロラ鑑賞プランが見つかるはずです。
- 世界と日本の最新オーロラスポットを比較して自分に合う場所を選べる
- 2026年の太陽活動ピークを活かした遭遇率を高める狙い方がわかる
- 旅行費用の相場と予算を賢く節約するための具体策が身につく
- 極寒の地でも快適に過ごせる服装と失敗しないスマホ撮影術がわかる
オーロラはどこで見れる?確実に会うための3つの条件
オーロラは地球上のどこでも見られるわけではありません。 闇雲に寒い場所へ行けばいいというものでもなく、科学的な条件が揃う必要があります。 まずは、オーロラ鑑賞を成功させるために知っておきたい3つの基本条件を見ていきましょう。
1. オーロラベルトと呼ばれるエリアに入ること
地球には「オーロラベルト」と呼ばれる、オーロラが頻繁に発生するドーナツ状の領域があります。 これは北極や南極を囲む北緯(または南緯)60度から70度のエリアを指します。 このエリアの真下に位置する町は、他の地域に比べて圧倒的にオーロラの遭遇率が高くなります。
2. 暗くて晴天率が高い場所を選ぶこと
オーロラは雲の上で発生する現象なので、空が雲に覆われていると地上からは見ることができません。 そのため、単に北へ行くだけでなく、内陸部などの「晴天率が高い場所」を選ぶことが非常に重要です。 また、町の明かり(光害)が少ない暗い環境であるほど、オーロラの微細な光を鮮やかに捉えることができます。
3. 太陽活動が活発な時期を狙うこと
オーロラの源は、太陽から吹き出す「太陽風」という電気を帯びた粒子です。 太陽の活動には約11年の周期があり、活動が活発な時期(極大期)ほど、大規模で美しいオーロラが出現しやすくなります。 現在、2024年から2026年にかけてはこの極大期にあたっており、まさに数年に一度の「オーロラ黄金期」と言えるチャンスが続いています。
【海外編】世界のおすすめオーロラ観測スポット比較
オーロラが見える場所は、世界中にいくつか点在しています。 ただ、それぞれの国によって「見えやすさ」や「滞在中の過ごし方」が大きく変わるため、自分の希望に合った場所を選ぶことが大切です。
特に人気の高いエリアを4つに分けて、それぞれの魅力をさらに掘り下げて紹介します。
| 国・エリア | 主な特徴 | 寒さの厳しさ | おすすめのタイプ |
| カナダ | 遭遇率が圧倒的に高く、安定している | かなり厳しい(−30度以下も) | とにかく確実に見たい、確率重視の人 |
| アラスカ | 晴天率が高く、ロッジ滞在が快適 | 厳しいが、室内待機がしやすい | 落ち着いて静かに鑑賞を楽しみたい人 |
| 北欧 | 寒さが和らぎ、観光や宿が充実 | 比較的マイルド(−10度前後) | お洒落な滞在や観光も欲張りたい人 |
| アイスランド | 絶景とオーロラの共演が素晴らしい | 風が強く、天気が変わりやすい | 絶景写真を撮りたい、冒険心がある人 |
カナダ(イエローナイフ・ホワイトホース)|遭遇率で選ぶならここ
オーロラ鑑賞の「聖地」と言えば、やはりカナダは外せません。 広大な国土の中でも、北部のエリアはオーロラベルトの真下に位置していて、世界中から多くの観光客が集まります。 とにかく遭遇率にこだわりたい方にとって、カナダは最も信頼できる選択肢と言えます。
イエローナイフ:3泊すれば9割の確率で見れる聖地
イエローナイフが最強と言われる理由は、その驚異的な観測確率にあります。 周囲に高い山がなく、平坦な地形が続いているため、天気が安定しやすく雲が出にくいという特徴があります。 3晩続けて観測に挑めば、90パーセント以上の確率でオーロラに出会えるというデータもあり、失敗したくない旅行には最適です。 町自体もオーロラ観光に特化しており、専用の鑑賞施設「オーロラビレッジ」では、ティーピーと呼ばれる先住民のテントで温まりながら光を待つことができます。
ホワイトホース:温泉やアクティビティも一緒に楽しみたい人へ
一方、ユーコン準州にあるホワイトホースは、雄大な山々に囲まれた美しい景色が自慢の町です。 イエローナイフほどの晴天率ではありませんが、それでも高い確率でオーロラを拝むことができます。 このエリアの魅力は、オーロラ以外の楽しみが豊富な点にあります。 例えば、雪景色の中で天然温泉に浸かったり、犬ぞりやスノーモービルなどの冬のアクティビティを存分に体験したりできます。 オーロラも大事だけれど、冬のカナダらしい思い出もたくさん作りたいという欲張りな方に向いています。
アメリカ・アラスカ(フェアバンクス)|晴天率の高さと安心感が魅力
アラスカの内陸に位置するフェアバンクスは、昔から日本人に愛されてきたオーロラスポットです。 北極圏に近い緯度にありながら、空港や宿泊施設が充実しており、快適に過ごせる環境が整っています。
晴れの日が多いからチャンスを逃さない
フェアバンクスの最大の強みは、冬場の晴天率が非常に高いことです。 海から遠い内陸部にあるため、湿った空気が入り込みにくく、夜空がクリアに晴れ渡る日が多くなります。 空気が非常に乾燥しているため、オーロラの輪郭がくっきりと見える鮮やかな光景が期待できます。 安定した天候のおかげで、限られた旅行日程の中でもチャンスを最大限に活かせるのが嬉しいポイントです。
初めてでも安心できるロッジ滞在
フェアバンクスの郊外には、オーロラ鑑賞を目的とした素敵なロッジが点在しています。 多くのロッジでは、オーロラが出現した時にベルで知らせてくれるサービスがあり、一晩中外で凍えながら待つ必要がありません。 暖かい室内でコーヒーを飲みながら、リラックスしてその時を待つことができるため、体力に自信がない方や家族連れでも安心です。 日本からの直行チャーター便が飛ぶこともあるため、海外旅行に慣れていない方でもアクセスしやすいのが特徴です。
北欧(フィンランド・ノルウェー・スウェーデン)|快適さと観光の両立
ヨーロッパの北部に位置する北欧諸国は、女性やカップルに圧倒的な人気を誇るエリアです。 極寒のイメージが強いオーロラ旅行ですが、北欧には他の地域にはない「過ごしやすさ」があります。
暖流のおかげで他の地域より過ごしやすい
北欧のオーロラ観測地が魅力的な理由の一つに、気温の高さがあります。 大西洋を流れるメキシコ湾流(暖流)の影響を受けているため、同じ緯度にあるカナダやアラスカに比べると、冬の寒さが数度から十数度ほど和らぎます。 もちろん氷点下にはなりますが、刺すような極限の寒さが苦手な方にとっては、非常に大きなメリットになります。 港町での鑑賞も楽しめるノルウェーのトロムソなど、海辺の景色とオーロラの共演が見られるのも北欧ならではです。
ガラスイグルーや北欧デザインに囲まれる特別な時間
フィンランドなどの北欧では、宿泊施設そのものが旅の目的になります。 特に、天井がガラス張りになった「ガラスイグルー」は、ベッドに横たわったまま夜空を見上げることができる夢のような空間です。 お洒落なカフェ巡りや、本場のフィンランドサウナ、サンタクロース村への訪問など、日中の観光メニューも充実しています。 北欧デザインの雑貨やテキスタイルが好きな方にとっては、どこを切り取っても絵になる最高のロケーションと言えるでしょう。
アイスランド|絶景とオーロラを同時に叶える神秘の国
アイスランドは、島全体がオーロラベルトの真下に位置するという、世界でも極めて珍しい国です。 一歩町を出れば、そこには地球とは思えないような不思議な光景が広がっています。
国のどこにいても見れるチャンスがある
アイスランドの面白いところは、特定の町に行かなくても、天気が良ければ国中のどこからでもオーロラが見える可能性があることです。 首都のレイキャヴィークでさえ、少し明かりの少ない公園へ行けばオーロラが顔を出すこともあります。 レンタカーで島を一周しながら、その日の天気が良い場所を追いかける「オーロラハンティング」のような旅のスタイルも人気です。 国全体がパワースポットのような不思議なエネルギーに満ちており、移動中も飽きることがありません。
地球の鼓動を感じる風景と一緒に撮る楽しみ
写真撮影をメインに考えているなら、アイスランドは間違いなく世界一の場所です。 巨大な滝や、青く輝く氷河の湖、噴煙を上げる火山など、圧倒的な大自然を前景にしてオーロラを撮ることができます。 夜空に踊る光と、地上に広がる異世界のような景色のコラボレーションは、見る者の言葉を失わせるほどの美しさです。 天候が変わりやすいという一面もありますが、それを差し引いても余りあるドラマチックな体験が待っています。
世界にはこれだけの選択肢がありますが、どの場所もそれぞれに違った感動があります。
2026年までの太陽活動が活発なこの時期に、ぜひ一生の宝物になるような景色を探しに行ってみてください。
【日本編】北海道でオーロラが見れる場所と時期
オーロラを見るためには、わざわざ海外の極地まで行かなければならないと思っている方は多いかもしれません。 実は、私たちの住む日本でも、条件が揃えば美しいオーロラに出会える可能性があります。 特に北海道の北部では、ここ数年で観測される回数が目に見えて増えており、身近な旅行先として注目を集めています。
日本で見えるのは「赤いオーロラ」!その正体と仕組み
海外の映像などでよく見るオーロラは、カーテンのようにたなびく鮮やかな緑色が一般的です。 対して、日本で観測されるものの多くは、夜空の低い位置がほんのりと赤く染まる「低緯度オーロラ」という種類です。 これには、オーロラが発生する高さと、私たちが立っている場所の距離が深く関係しています。
オーロラは、上空の高い場所にある酸素原子が光ることで発生します。 緑色の光は比較的低い高度で、赤色の光はさらに高い高度で生まれるという性質があります。 日本はオーロラが発生している場所から遠く離れているため、地球の丸みの影響で、低い場所にある緑色の光は見えません。 空のずっと高い場所で光っている赤い部分だけが、北の空の地平線ぎりぎりに見えるため、日本では赤いオーロラとして観測されるのです。
北海道でオーロラを狙うならここ!おすすめの観測スポット
北海道ならどこでも見れるというわけではなく、やはり北に近い場所ほどチャンスは広がります。 また、オーロラの光は非常に繊細なので、街の明かりが届かない静かな場所を選ぶことが成功の秘訣です。
オーロラの聖地として名高い「陸別町」
北海道の十勝地方にある陸別町(りくべつちょう)は、日本で最もオーロラ観測に適した場所の一つです。 日本一寒い町として知られる陸別町は、空気がキリッと澄み渡り、星空が美しく見える環境が整っています。 町の中心部から少し離れると光を遮るものが何もなく、北の空を広く見渡せる絶好のロケーションが広がります。
ここには「銀河の森天文台」という立派な施設があり、一般の方向けに星空の案内を行っています。 この天文台は、日本最大級の望遠鏡を備えているだけでなく、名古屋大学などの研究機関と協力してオーロラの観測を続けている本格的な拠点です。 最新の出現予測などを確認できることもあるため、まずはここを訪れてみるのが一番の近道です。
北の空が開けた道北・オホーツクエリア
陸別町のほかにも、北海道の北部に位置するエリアには有力なスポットが点在しています。 稚内(わっかない)や名寄(なよろ)、紋別(もんべつ)といった地域は、遮るものがない海岸線や開けた平地が多く、オーロラを待ち構えるのに適しています。
特に、海の向こうに北の空が広がるオホーツク沿岸部は、町の明かりの影響を受けにくいため、写真撮影を目的とする方にも人気です。 冬場は流氷と一緒にオーロラを狙える可能性もあり、もし実現すれば日本国内とは思えないような幻想的な景色に出会えるはずです。
| エリア | 代表的なスポット | おすすめの理由 |
| 十勝エリア | 陸別町(銀河の森天文台) | 国内屈指の観測実績と専門施設があるため |
| 道北エリア | 稚内市・名寄市 | 緯度が高く、北の空が開けているため |
| オホーツクエリア | 網走市・紋別市 | 海岸線から暗い空を広く見渡せるため |
2026年こそチャンス!日本でオーロラを見るためのベストタイミング
日本でオーロラを見るためには、場所だけでなく「タイミング」が何よりも重要になります。 現在は、数年に一度と言われるほどの大きなチャンスが巡ってきている時期です。
太陽活動が活発な「今」が最大の狙い目
オーロラの発生源である太陽の活動は、約11年の周期で強くなったり弱くなったりを繰り返しています。 2026年の現在は、その活動が最も激しくなる「極大期」と呼ばれる期間にあたります。 太陽で大きな爆発(太陽フレア)が起こると、強力な電気が地球に届き、日本のような場所でもオーロラが見えるほど範囲が広がるのです。
2024年や2025年にも日本各地で赤い空が確認されましたが、この活発な状態は2026年中も続くと予測されています。 この「オーロラ黄金期」を逃すと、次のチャンスまでまた10年ほど待たなければなりません。 まさに今が、国内でオーロラを狙う絶好の時期と言えます。
出現しやすい時間帯と気象条件
オーロラに出会うためには、季節や時間帯も意識してみましょう。 統計的には、春先(3月頃)や秋口(9月〜10月頃)は、地球の磁場の影響でオーロラが発生しやすい傾向にあります。 時間は深夜の20時から24時頃がピークになることが多いですが、大きな爆発が起きた後は一晩中チャンスが続くこともあります。
空が完全に晴れていることはもちろん、月明かりが少ない「新月」に近い時期を狙うと、より鮮やかに赤い光を捉えることができます。 肉眼では白っぽい霧のように見えても、カメラを向けて数秒間シャッターを開けておくと、驚くほど綺麗な赤色が写ることがあります。 あきらめずに、最新の宇宙天気をチェックしながら夜空を見上げてみてください。
オーロラ旅行の費用目安と安く抑えるコツ
オーロラ旅行を計画するときに一番気になるのが、やはりお金のことですよね。 一生に一度の贅沢とはいえ、海外への長期旅行になるため予算はそれなりに必要です。 ただ、2026年現在の旅行事情を踏まえると、事前の工夫次第で数万円単位の節約も夢ではありません。 ここでは、最新の費用相場と、賢く予算をやりくりするための具体的なアイデアをご紹介します。
国別の予算シミュレーション(1週間の場合)
2026年2月時点の航空券代や現地の物価、そして円安の影響を考慮した1週間あたりの予算目安をまとめました。 この金額には、日本からの往復航空券、5泊から6泊程度の宿泊代、毎日の食事代、そして数回のオーロラ鑑賞ツアー代が含まれています。
| 国・エリア | 予算の目安(1人あたり) | コストの特徴 |
| カナダ(イエローナイフ) | 50万円 〜 85万円 | 航空券は高めですが、観測の成功率が抜群です。 |
| アラスカ(フェアバンクス) | 50万円 〜 90万円 | 燃油代の影響を受けやすく、ロッジ宿泊で予算が上がります。 |
| 北欧(フィンランドなど) | 60万円 〜 110万円 | ガラスイグルーなどの体験型宿泊を選ぶと高額になります。 |
| アイスランド | 65万円 〜 120万円 | 世界的に見ても物価が非常に高く、移動費もかさみます。 |
カナダやアラスカは、北米経由のルートが多くなるため、時期によっては航空券が予算の半分近くを占めることもあります。 一方で北欧やアイスランドは、現地の物価が日本よりもかなり高く設定されているため、滞在中の食費や移動費をしっかり見積もっておく必要があります。 特にオーロラが見える特別なホテルに泊まりたい場合は、1泊だけで10万円を超えることもあるので、宿泊先の組み合わせが予算を左右します。
旅費を賢く節約するための具体的なアイデア
オーロラ旅行の総額を見ると少し驚いてしまうかもしれませんが、工夫次第で満足度を下げずに安くする方法もあります。 現地のプロやベテランの旅行者が実践している実用的な3つのポイントを紹介します。
1. 狙い目は「ショルダーシーズン」の9月と3月
年末年始や2月の連休は、世界中から観光客が集まるため、航空券もホテルも1年で最も高いピークを迎えます。 そこで検討してほしいのが、ピークを少し外した9月や3月、4月上旬といった時期です。 9月は「秋のオーロラ」と呼ばれ、湖にオーロラが映る逆さオーロラが見れるチャンスがあるだけでなく、冬ほどの極寒ではないため防寒具のレンタル代も抑えられます。 また、3月や4月は日照時間が長くなり、昼間の観光も楽しみながら夜のオーロラを狙えるため、旅全体のコスパが非常に良くなります。
2. 市内ホテルと現地ツアーを組み合わせる
オーロラ鑑賞用のロッジは、一歩外に出ればオーロラが見れるという素晴らしいメリットがありますが、宿泊費はかなり割高です。 少しでも費用を削りたい場合は、あえて町の中心部にある一般的なホテルに泊まり、夜だけ「オーロラ・ハンティング・ツアー」に参加する方法がおすすめです。 町なかのホテルであれば、安い価格帯の選択肢も多く、夕食を外で手軽に済ませることもできます。 浮いたお金でプロのカメラマンが同行する撮影ツアーに1回だけ贅沢に参加するなど、予算にメリハリをつけるのが賢いやり方です。
3. スーパーの活用とキッチン付きの宿選び
特に北欧やアイスランド、アラスカでは、レストランで普通の食事をするだけで数千円、お酒を飲むとさらに高額になるのが一般的です。 これを毎日続けると食費だけで10万円を超えてしまうこともあるため、スーパーマーケットを上手に活用しましょう。 キッチンがついている「コンドミニアム」や「アパートメントタイプ」の宿を選べば、現地の食材を使って自分たちで料理を楽しむことができます。 北欧の美味しいパンやサーモンを買ってきて朝食にするだけでも、カフェに行くよりずっと安く、しかも贅沢な気分を味わえますよ。
最高の思い出にするための準備!服装と写真のポイント
オーロラを待つ時間は、夜のとても寒い中でじっと座ったり立ったりする作業になります。 しっかり準備をしておかないと、寒さのせいでせっかくの景色を楽しむ余裕がなくなってしまいます。 ここでは、極寒の地でも快適に過ごせる格好と、初心者でも失敗しない撮影のコツをまとめました。
マイナス30度でも怖くない!賢い重ね着のコツ
オーロラが見れる場所は、夜になるとマイナス30度を下回ることも珍しくありません。 大切なのは、とにかく分厚い服を1枚着ることではなく、薄い服を何枚も重ねて空気の層を作ることです。 これをレイヤリングと呼びます。
肌着は「綿」を避けるのが鉄則
一番下に着る肌着(インナー)は、汗をかいてもすぐに乾く素材を選んでください。 ヒートテックなどの発熱素材も良いですが、汗をかきすぎると逆に冷えてしまうことがあります。 登山用などのウール素材や、スポーツ用の乾きやすい素材が一番安心です。 綿(コットン)の肌着は、汗を吸うと乾きにくく、体の熱を奪ってしまうので避けてください。
中間着と上着で温度を調節する
肌着の上には、フリースや厚手のセーターを着ます。 さらにその上に、インナーダウンなどの薄い羽織りものを1枚入れると、驚くほど温かくなります。 一番外側のコートは、風を全く通さない、しっかりとしたフード付きのダウンジャケットを選んでください。 北欧やカナダの現地ツアーでは、専用の最強防寒着を貸してくれることも多いので、それを利用するのも賢い方法です。
防寒のポイント
| 種類 | おすすめの素材・アイテム | 役割 |
| インナー(下着) | ウール、化繊(速乾性のあるもの) | 汗を逃がして肌をドライに保つ |
| ミドルレイヤー(中間着) | フリース、厚手のセーター、薄いダウン | 体の熱を逃がさない空気の層を作る |
| アウター(上着) | 防風・防水機能のある厚手ダウン | 外からの冷気と風をシャットアウトする |
| 小物 | ニット帽、ネックウォーマー | 首や頭からの放熱を防ぐ |
足元と手元の寒さ対策は「やりすぎ」くらいが丁度いい
実は、体よりも先に限界がくるのが足の先と指先です。 ここをしっかり守れるかどうかが、オーロラ鑑賞の成功を左右します。
足元は余裕のあるサイズを選ぶ
靴下は厚手のものを2枚重ねにするのが基本です。 ただ、靴の中がぎゅうぎゅうになってしまうと、血行が悪くなって逆に冷えてしまいます。 スノーブーツは、普段のサイズより1センチくらい大きめのものを選んで、中に空気の隙間を作るのがコツです。 靴の中に貼るカイロも必須アイテムですが、酸素が足りないと温まらないので、時々靴を脱いで空気を入れてあげると復活します。
手袋は2枚使いが当たり前
写真は撮りたいけれど、素手を外に出すと一瞬で感覚がなくなります。 スマホの操作ができる薄手の手袋をまず着けて、その上から大きなミトン(親指だけ分かれている手袋)を重ねるのが一番のオススメです。 オーロラが出た時だけミトンを外して撮影し、終わったらすぐにミトンに戻すという流れを徹底してください。
スマホやカメラでオーロラを綺麗に残すコツ
最近のスマホはとても優秀なので、高いカメラがなくてもオーロラを撮ることはできます。 ただ、いくつか設定のポイントがあるので覚えておきましょう。
スマホで撮るなら「三脚」が主役
最新のiPhoneやAndroidなら、夜景モード(ナイトモード)を使えば手持ちでも写ることがあります。 ただ、どうしても写真がぶれてしまい、オーロラの繊細なカーテン状の形がぼやけてしまいがちです。 100円ショップで買えるような小さな三脚で構いませんので、スマホをどこかに固定して撮影してみてください。 数秒間じっと固定するだけで、肉眼で見るよりもずっと鮮やかな緑や赤が画面に映し出されます。
本格的なカメラで狙う場合の設定
一眼レフやミラーレスカメラを持っている方は、以下の設定を基本にして微調整してみてください。
- レンズ:できるだけ広い範囲が写る広角レンズ
- F値(しぼり):一番小さな数字にする(F2.8など)
- ISO感度:1600から3200くらい
- シャッタースピード:5秒から15秒
空が明るく光りだしたらシャッタースピードを短くし、暗い時は長くするのがコツです。
忘れがちなバッテリーの注意点
寒い場所では、機械の電池の減りが驚くほど早くなります。 さっきまで100パーセントあったのに、外に出した瞬間に電源が落ちることもよくあります。 予備のバッテリーやモバイルバッテリーは、必ず服の内側のポケットに入れて、自分の体温で温めておいてください。 また、外で冷え切ったカメラを急に暖かい部屋に持ち込むと、カメラの中に結露(水滴)がついて故障の原因になります。 部屋に入る前にジップロックなどの袋に入れて、ゆっくりと温度に慣らすのが長持ちさせる秘訣です。

現場で役立つ!オーロラ予測アプリと使いこなし術(2026年最新版)
オーロラ鑑賞を成功させるためには、運任せにするのではなく、最新のデータを手元で確認することが欠かせません。 2026年は太陽活動が活発な「極大期」が続いていて、予測アプリの精度も以前より格段に向上しています。 ここでは、実際に海外の極地や日本の北海道で使える信頼性の高いアプリと具体的な見方を解説します。
世界中の旅行者に愛用される定番アプリ
まずは、これを入れておけば間違いないという世界共通の定番アプリを2つご紹介します。
【定番】My Aurora Forecast & Alerts
「迷ったらこれ」と言われる、世界シェアNo.1の万能アプリ
カナダ、アラスカ、北欧など、どのエリアでも高い精度を誇ります。2026年2月の最新アップデートにより、プッシュ通知の精度がさらに向上しました。
- 現在地の確率を表示:今いる場所で見れる確率を「%」で表示。
- 強力な通知機能:オーロラが強くなる(Kp指数上昇)とスマホへ自動でお知らせ。
- 最新の太陽画像:太陽の活動状況をリアルタイムの画像で確認可能。
| 対応OS | ダウンロードURL |
| iPhone (iOS) | App Storeで入手 |
| Android | Google Playで入手 |
【実践】Hello Aurora
「今、そこに見えてる?」がリアルタイムでわかるコミュニティ型アプリ
アイスランドの専門チームが開発。数値データだけでなく、実際に現場にいる人の「目撃情報」を重視した作りになっています。
- リアルタイム目撃マップ:他のユーザーが「今見えてる!」と報告した場所が地図にピン留めされます。
- 雲量マップが優秀:オーロラの強さだけでなく、雲が切れている場所が一目でわかります。
- 2026年新機能「オーロラ・パスポート」:自分の観測記録を写真とともにアーカイブできます。
| 対応OS | ダウンロードURL |
| iPhone (iOS) | App Storeで入手 |
| Android | Google Playで入手 |
使いこなしポイント
- 「My Aurora Forecast」で全体の確率をチェックまずは数値としてチャンスが来ているか(Kp指数が3以上か)を確認します。
- 「Hello Aurora」で実際の空の状態を確認数値が良くても雲が多い場合があります。マップを見て、近くのユーザーが写真をアップしていたり「Visible(見える)」の報告をしていたら、すぐに外へ出る準備をしましょう。
- プッシュ通知をオンにする2026年は磁気嵐が頻繁に起こるため、予報が急変します。通知を許可して、チャンスを逃さないように設定してください。
日本(北海道)でオーロラを狙うなら必須!最強の観測ツール&サイト
日本で「低緯度オーロラ(赤いオーロラ)」を観測するには、海外向けのアプリだけでなく、日本の地磁気や太陽活動を専門に追っている「国内の公式データ」をチェックするのが最も確実です。
2026年は太陽活動が非常に活発なため、以下のツールをブックマーク・フォローしておけば、日本での歴史的な瞬間に立ち会える確率がグッと上がります。
1. 【公式】NICT 宇宙天気予報センター
日本の宇宙天気研究の総本山。信頼度NO.1の情報源です。
国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)が運営するサイトです。専門的ですが、ここが出す「臨時情報」こそが、日本でオーロラが見える最大のサインになります。
- ここをチェック:トップページの「臨時情報」や「概況」に「大規模な太陽フレア発生」や「地磁気嵐の発生」という文字が出たらチャンスです。
- 見方のコツ:ニュースで「数日後に磁気嵐が来る」と報じられたら、このサイトの「地磁気活動」のグラフが大きく振れるのを待ちましょう。
| ツール名 | アクセスURL / アカウント |
| 公式サイト (Web) | 宇宙天気予報センター |
| X (旧Twitter) | @NICT_SWC |
| オーロラ予測マップ | オーロラ・アラート (NICT) |
2. 【現場】陸別町 銀河の森天文台(公式X)
「日本一の観測拠点」からのリアルタイム報告
北海道陸別町にある天文台のアカウントです。実際に現地で観測しているプロが、オーロラ出現の可能性が高まった際や、実際に観測された際にいち早く情報を発信してくれます。
- ここが便利:予測データだけでなく「今、うっすら赤くなってきました!」という現場の生の声が流れるため、行動に移すタイミングが分かりやすいのが特徴です。
- おすすめ:北海道でオーロラを狙うなら、このアカウントの通知設定をオンにしておくのが鉄則です。
| ツール名 | アクセスURL / アカウント |
| 公式X (旧Twitter) | @ginganomori_obs |
| 公式サイト | 銀河の森天文台 |
3. 【補助】SpaceWeatherLive(Web/アプリ)
世界中のオーロラファンが使う、直感的なデータサイト
NICTの補完として非常に優秀です。特に「Kp指数(オーロラの強さ)」がリアルタイムで更新されるため、日本で見える基準(Kp 7以上)に達しているかどうかを一目で判断できます。
- ここをチェック:トップに表示される「Kp-index」という数字を見てください。日本で見るためには、この数字が「7〜9」の赤いゾーンに入ることが一つの目安になります。
| 対応OS / 形式 | ダウンロード・アクセスURL |
| 公式サイト (Web) | SpaceWeatherLive.com |
| iPhone (iOS) | App Storeで入手 |
| Android | Google Playで入手 |
2026年、日本でオーロラを見逃さないための戦略
- NICTのXをフォローし、大規模な「太陽フレア」のニュースを待つ。
- フレア発生から1〜3日後、SpaceWeatherLiveでKp指数が「7以上」になるか注視する。
- 数値が上がってきたら、陸別町 天文台のXを確認。現地で観測の動きがあれば、すぐに北の空が開けた暗い場所へ移動!
日本で見える赤いオーロラは肉眼では白っぽい霧のように見えることも多いため、これらのツールで「出ているはず」という確信を持ってカメラを向けることが、撮影成功への最大の近道ですよ。
アプリでチェックすべき「3つの重要指標」
アプリを眺めていると難しい数字が並んでいますが、初心者が特に注目すべきなのは以下の3つだけです。
- Kp指数(0〜9の数値) オーロラの「活動の強さ」を示す数字です。
- 海外(カナダなど)なら:Kp 3以上で期待大。
- 日本(北海道)なら:Kp 7以上になると、日本でも赤いオーロラが見える可能性がぐっと高まります。
- Bz(磁場の下向き成分) オーロラが出るための「スイッチ」のような役割です。
- この数値が**「マイナス(南向き)」**に大きく振れているほど、オーロラが爆発的に光りやすくなります。数値がマイナスになった瞬間は、寒くても外に出る準備をしましょう。
- 雲量(Cloud Cover) どんなにオーロラが強くても、雲があれば見えません。 アプリ内の「雲マップ」を見て、自分のいる場所の雲が切れるタイミングを常に確認しておくのが、ベテラン観測者の鉄則です。
アプリを使いこなすための現場テクニック
- 「30分予報」を過信しない オーロラは突然現れて、数分で消えてしまうこともあります。アプリが「まだ」と言っていても、空に変化を感じたら外を見るようにしましょう。
- バッテリー対策を万全に マイナス20度以下の環境では、スマホの電池は一瞬でなくなります。 アプリを頻繁にチェックする場合は、モバイルバッテリーを服の内側で温めながら使い、スマホ本体も使う時以外は懐(ふところ)に入れて温めておくのがコツです。
これらのアプリを組み合わせて使うことで、暗闇の中でただ待ち続ける不安が解消され、オーロラに出会える確率を劇的に上げることができますよ。
まとめ|あなたにぴったりのオーロラスポットを選ぼう
オーロラはどこで見れるのか、その答えは「あなたの目的」によって変わります。
とにかく確実にオーロラを見たいのであれば、カナダのイエローナイフが最短ルートです。 一方で、快適なホテルでの滞在や観光も楽しみたいなら、北欧の国々が素晴らしい思い出をくれるでしょう。 そして、2026年までの太陽活動ピーク期間中であれば、日本国内の北海道でも、ひっそりと輝く赤いオーロラに出会えるかもしれません。
オーロラとの出会いは、まさに一期一会です。 同じ形、同じ色のオーロラは二度と現れません。 しっかりとした準備を整えて、地球が織りなす最高の光のショーを見に出かけてみませんか。
まずは、自分の予算や休みに合ったエリアを絞り込むところから、あなたのオーロラ旅行をスタートさせてみてください。
オーロラ鑑賞でよくある質問(FAQ)
オーロラを実際に見に行く前に、多くの人が感じる疑問をまとめました。 不安な部分をしっかり解消して、楽しい旅行の準備を進めてくださいね。
- 肉眼でも写真のように鮮やかに見えますか?
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初めてオーロラを見る人が一番驚くのが、色と明るさです。カメラの写真は光を長い時間集めて撮るため、とても鮮やかに写りますが肉眼で見ると少し違った見え方をすることが多いです。
オーロラの強さがとても強いときは、肉眼でもはっきりと色を感じることができます。特に2026年は太陽が元気な時期なので、鮮やかな色に出会える可能性がいつもより高いです。
見え方の違い カメラの写真 自分の目(肉眼) 色の鮮やかさ 濃い緑やピンクがはっきり写る 白っぽい霧や薄い緑に見えることが多い 動きの速さ 静止画で見ることが多い ゆらゆらと動くカーテンのように見える 全体の明るさ 空全体が明るく見える 暗い夜空に光の帯が浮いているように見える - 最低でも何泊すればオーロラを見れますか?
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せっかく遠くまで行くなら、確実に見たいですよね。 現地の専門家や旅行会社のデータでは、最低でも3泊以上の滞在をおすすめしています。
- 3泊した場合の観測確率:約90パーセント(カナダなどの好条件な場所)
- 1泊や2泊の場合:天気が悪いだけでチャンスを逃してしまいます
自然の現象なので、どうしても運に左右される部分はあります。 でも、3日間あれば天候が回復するタイミングに当たりやすくなります。 余裕を持ってスケジュールを組むのが、成功の大きなポイントです。
- 冬以外でも見れるチャンスはありますか?
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オーロラといえば冬のイメージが強いですが、実は秋や春でも見ることができます。 条件は「空が暗いこと」と「晴れていること」の2つだけです。
おすすめは9月や10月の秋シーズンです。 この時期は冬ほど寒くないため、外で長い時間待っていても体が楽です。 また、湖の水面が凍っていないので、水面にオーロラが映る逆さオーロラが見れるかもしれません。 防寒対策が少し軽くて済むのも、初心者には嬉しいメリットですね。
- 目が悪くてもオーロラは楽しめますか?
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視力が弱かったり、コンタクトレンズを使っていたりしても大丈夫です。 オーロラはとても大きな現象なので、夜空全体を見渡すことができれば十分に楽しめます。
ただし、注意したいのがメガネの曇りとコンタクトの乾燥です。 外はとても寒いので、建物から出た瞬間にメガネが曇ってしまうことがあります。 また、空気が乾燥しているので、コンタクトよりもメガネの方が目が疲れにくいという人もいます。 いつも使い慣れているものを持っていきつつ、予備のメガネがあると安心です。
- もしオーロラが見れなかったらどうすればいいですか?
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残念ながら、どうしても天気が悪くて見れない夜もあります。 そんな時でもガッカリしすぎないように、昼間のアクティビティが充実している場所を選ぶのがコツです。
犬ぞり体験やスノーモービル、現地の美味しい料理を楽しむ時間を大切にしてください。 北欧ならサウナやデザイン雑貨の買い物、カナダなら大自然の中での散歩など、その土地ならではの楽しみがたくさんあります。 オーロラは旅のメインですが、それ以外の思い出も作れるように計画を立てておくと、満足度がぐっと上がります。
