スーパーで「シラウオ(白魚)」と「シラス」を見かけたとき、あなたは自信を持って見分けられますか?
実はこのふたつ、名前が似ているだけでなく、魚の種類、見た目、味わい、食べ方まですべてが違うんです!
この記事では、そんなシラウオとシラスの違いを徹底的に比較しながら、それぞれの旬や産地、栄養価、おすすめの食べ方までまるごと解説します。
読み終わるころには、きっとあなたも「もう迷わない!」と胸を張れるようになっているはずです。
- シラウオは「単独の魚種」、シラスは「イワシなどの稚魚の総称」である。
- 見た目はシラウオが透明、シラスは白くふっくらしている。
- 旬や産地、栄養価、食べ方にもそれぞれ特徴がある。
- スーパーや飲食店での見分け方・オーダー時の注意点も詳しく解説。
シラウオとシラス、名前は似ているけど全然違う魚
まず結論からお伝えしますね。
シラウオ(白魚)とシラスは、そもそも“別の魚”です!
この違いを押さえることが、間違わないための第一歩です。
まず、シラウオ(白魚)とは「シラウオ科」に属するれっきとした魚の名前。単独の種類なんです。体長は5~8センチほどで、細長く透明感があり、姿そのものがとても繊細。特に北海道や東北地方では、春の風物詩として人気があります。主に生食(お刺身)や天ぷらにして楽しまれています。
一方でシラスは、魚の種類を指しているわけではありません。
カタクチイワシ、マイワシ、ウルメイワシ、アユなどの「稚魚」を総称して“シラス”と呼んでいるんです。つまり「魚の赤ちゃんたちの総称」ですね。主に茹でて「釜揚げシラス」や「しらす干し」に加工して流通しています。
また、見た目にも違いがあります。
- シラウオは透明感があり細長く、単体でも存在感があります。
- シラスは白っぽく、ややふっくらとした体つきで、まとまって盛られていることが多いです。
味も異なり、シラウオは繊細な甘みが感じられる一方で、シラスは魚らしい旨味とほんのり塩気が特徴です。

シラウオとシラスの基本情報を知ろう
シラウオとシラスの違いをきちんと理解するためには、それぞれの基本情報を押さえることが重要です!
ここでは、まずそれぞれの特徴と分類を具体的に見ていきましょう!
シラウオ(白魚)とは?特徴と分類
シラウオ(白魚)は、硬骨魚類シラウオ目シラウオ科に分類される小型魚です。
体長は成魚でだいたい5~8センチ、体は透き通るような透明感があり、骨も内臓も見えるほど。別名「春告魚(はるつげうお)」とも呼ばれ、春の訪れを知らせる魚として、日本各地で親しまれています。
主な産地は北海道、青森県、茨城県など。淡水と海水の混じる汽水域に生息しており、桜の咲くころになると川を上って産卵します。その繊細な味わいは、刺身や天ぷらで食べると絶品です!
「生で食べられるほど新鮮なシラウオ」は非常に貴重で、流通量も限られているため、スーパーなどではあまり見かけないかもしれません。
シラスとは?主に何の稚魚か
一方、シラスは特定の魚の名前ではありません。
カタクチイワシ、マイワシ、ウルメイワシ、アユ、ウナギなどの稚魚を総称して「シラス」と呼びます。つまり、「赤ちゃん状態の魚たち」ということですね!
一般的に「シラス」と言われるときは、カタクチイワシの稚魚が中心です。
生まれたばかりの稚魚をすぐに茹でたものが「釜揚げシラス」、さらに干して水分を飛ばしたものが「しらす干し」、そして完全に乾燥させたものが「ちりめんじゃこ」と呼ばれるなど、加工法によって呼び名も変わります。
鮮度が命のシラスは、漁港周辺でないと「生シラス」としてはなかなか出回りません。新鮮な生シラスは、透明感があり、ほんのりとした甘みとプチプチした食感が楽しめます!
シラウオとシラスの見た目と味の違い
シラウオとシラス、パッと見ただけでは似ているように思えますが、じつは見た目も味もハッキリと違いがあります。
ここを押さえておけば、お買い物やメニュー選びで迷うことはなくなりますよ!
色・形・大きさの違い
まず、シラウオは透明感が命です!
生きているときも、鮮度がよいときも、体はほぼ無色透明。うっすらと銀色に輝く骨や内臓が透けて見えるため、まるでガラス細工のような繊細さが特徴です。細長い円筒形の体型で、体長は5~8センチ程度とやや大きめ。
一方、シラスは白色のふっくらとした姿をしています。
釜茹でされていることが多いため、透明感はなく白っぽい色合い。大きさは1~2センチと非常に小さく、細かくまとまった状態で売られていることが多いです。
シラウオは単体で1匹ずつ存在感があり、シラスはたくさん集まって「もりもり!」っと盛られている、という見た目の違いもありますね!
味や食感の違いについて
味わいにも大きな違いがあります!
- シラウオは非常に繊細で上品な甘みがあり、口に入れるとふわっととろけるような食感が魅力です。クセがまったくなく、まるで春の水を味わうような感覚。「こんなに淡い味があるのか!」と驚く人も少なくありません。
- シラスは魚らしい旨味と、ほんのりとした塩気を持っています。釜茹でされていることが多いため、茹でた香ばしさが加わり、ご飯のお供やパスタ、サラダにぴったり!
つまり、シラウオは「繊細なごちそう」、シラスは「旨味たっぷりの常備菜」といった位置づけなんです!
シラウオとシラスの旬と産地
シラウオとシラス、それぞれの「旬」と「産地」を知ることは、最高の状態で味わうためにとても大切!
このセクションでは、それぞれの旬の時期と、どこの地域で美味しいものが獲れるのかを詳しくご紹介していきます。
シラウオの漁獲時期と有名産地
シラウオの旬は、春(2月〜4月頃)!
特に、桜が咲く時期と重なるため、「春告魚(はるつげうお)」とも呼ばれるようになりました。
春になると、産卵のために川を遡上するシラウオが漁獲され、各地で春の味覚として親しまれています。
有名な産地としては、北海道の石狩湾、青森県の陸奥湾、茨城県の涸沼(ひぬま)などが挙げられます。
特に涸沼産のシラウオは高級ブランド品として扱われることもあり、「一度は食べてみたい!」というファンも多いです。
新鮮なシラウオの選び方
新鮮なシラウオを選ぶポイントはズバリ、透明感と張り!
体が透き通っていて、身に弾力があり、表面にぬめりが少ないものが新鮮です。
逆に、白く濁っていたり、身がフニャっとしていたりする場合は、鮮度が落ちている証拠なので要注意ですよ!
また、特に生食用で購入する場合は「朝獲れ」や「産地直送」と記載されているものを選ぶと間違いありません!
シラスの主な漁獲シーズン
シラスの旬は、春(3月~5月)と秋(9月~11月)の年2回です!
春は主にカタクチイワシのシラス、秋はマイワシ系のシラスが中心となります。
この時期に獲れるシラスは脂がのっていて、ふっくらとした食感が楽しめます!
特に有名な産地は、静岡県の駿河湾や、神奈川県の湘南地域(茅ヶ崎・江の島)など。
「生シラス丼」が名物となっている地域では、朝漁れの生シラスをそのまま味わうことができるんです!
養殖シラスの現状について
近年では、天然物だけでなく、養殖シラスも普及しています。
主に「イワシ稚魚」の管理型養殖が行われており、旬以外の季節でも安定してシラスが市場に出回るようになりました。
ただし、養殖物は天然物に比べると、若干風味が淡白な場合もあります。
できる限り旬の時期に、天然物を楽しむのがオススメですよ!
シラウオとシラスのおすすめの食べ方
それぞれの個性を最大限に活かすには、食べ方が超重要!
ここでは、シラウオとシラス、それぞれのおすすめの調理法やレシピをご紹介します。
「せっかくなら一番おいしい食べ方で味わいたい!」そんなあなたの期待に、しっかり応えていきますよ!
シラウオを美味しく食べるレシピ

【シラウオの天ぷら】
シラウオといえば、やっぱり天ぷらが王道!
新鮮なシラウオをさっと衣にくぐらせ、サクッと揚げるだけ。外はカリッ、中はふわっとろっとした絶妙な食感がたまりません。塩でシンプルに味わうと、繊細な甘みが引き立ちます!
【シラウオの刺身】
新鮮なものが手に入ったら、ぜひ生で!
透明な姿が美しく、ほんのり甘く、口の中でとろけるような食感にうっとりします。
「刺身醤油+わさび」でシンプルに食べるのが一番の贅沢です。
【シラウオの佃煮】
少し余ったシラウオは、甘辛く煮詰めて佃煮にすると保存も効きます!
ご飯のお供にぴったりで、春の味覚を長く楽しめますよ。
シラスを美味しく食べるレシピ

【釜揚げシラス丼】
アツアツご飯の上に、ふわふわの釜揚げシラスをたっぷりのせて、刻み海苔とネギをトッピング。
仕上げに醤油をひとたらしするだけで、もう最高のご馳走です!
さらに温玉や大葉を添えると、味に広がりが出ますよ。
【生シラス】
もし「生シラス」が手に入ったなら、ぜひそのままシンプルに!
ポン酢や生姜醤油でいただくと、プチプチ弾ける食感と甘みをダイレクトに楽しめます。
生シラスは足が早いので、できるだけその日のうちに食べるのが鉄則です!
シラウオとシラスを間違えないためのポイント
ここまで読んでくださったあなたなら、もう間違える心配はほとんどなし!
でも、いざというときにサッと見分けられるように、ポイントを改めて整理しておきましょう。

スーパーでの見分け方
まず、スーパーで見かけたときは、パッケージの表示をしっかりチェックしましょう!
- 「白魚」と書かれていれば、それはシラウオ(白魚)です!
- 「釜揚げシラス」や「生シラス」と書かれていれば、それはイワシなどの稚魚(シラス)です。
また、パッケージに頼れない場合は、魚体そのものをチェック!
- 透明で、細長く繊細な見た目ならシラウオ
- 白くて、ふっくら丸みを帯びた小さな魚体ならシラス
この2点を押さえておけば、かなりの確率で見分けられます!
レストラン・居酒屋でのオーダー時注意点
外食時に迷ったら、産地や調理法も一緒に確認するのがコツ!
例えば、
- 「生シラス丼(湘南産)」→ シラス(イワシ稚魚)で間違いなし
- 「白魚の踊り食い(涸沼産)」→ シラウオ(白魚)確定!
また、メニューに「透明感」「春の味覚」と書いてあれば、ほぼシラウオ。
「白くてふわふわ」ならシラスだと判断できます。
迷ったときは、店員さんに「これはシラウオですか?シラスですか?」と聞いてしまうのもアリです!
気軽に聞ける雰囲気の店なら、恥ずかしがらずに質問しましょうね。
シラウオ(白魚)とシラスの違いまとめ
シラウオ(白魚)とシラス、名前は似ているけれど、全くの別物です!
シラウオは、シラウオ科に属する単独の魚種で、透明感のある細長い体と、繊細な甘みが特徴。
旬は春(2~4月頃)、刺身や天ぷらにして食べると、まるで春の水を味わうような優しい口どけが楽しめます。
産地は北海道、青森、茨城などが有名です。
一方、シラスは、カタクチイワシやマイワシ、アユなどの稚魚を総称した呼び方。
白くふわっとした見た目で、旨味とほんのりした塩気が魅力。
釜揚げシラス丼や生シラスでよく食べられ、旬は春と秋の年2回。静岡や湘南が名産地です!
栄養面でも違いがあり、シラウオは低脂肪・高タンパク、シラスはカルシウムとDHA・EPAが豊富。
目的に合わせて選べば、より健康的な食生活にもつながります。
スーパーや飲食店では、
- 透明で細長い=シラウオ
- 白くてふわふわ=シラス
と覚えれば間違いなし!
ぜひこれからは、シチュエーションに応じてそれぞれの魚をおいしく楽しんでくださいね
よくある質問:シラウオ(白魚)とシラスの違い Q&A
- シラウオとシラス、見た目だけで確実に見分ける方法はありますか?
-
はい、あります!
シラウオは透明感があり、細長く繊細な体をしています。対して、シラスは白くてふっくらした小さな体が特徴。パッと見で、透明=シラウオ、白色=シラスと覚えておくとバッチリです! - シラウオとシラス、どちらが栄養価が高いですか?
-
栄養の種類によります!
カルシウムやDHA・EPAといった栄養素が豊富なのはシラス。成長期の子どもや骨粗しょう症予防を考えるならシラスがおすすめです。
一方、シラウオは高タンパクで低脂肪なので、ダイエットや筋肉作りに向いています! - 生で食べられるのはどちらですか?
-
どちらも生で食べられますが、条件があります。
シラウオは非常に鮮度がよければ刺身でOK。ただし流通量が少ないため、特別な場所でしか食べられません。
生シラスも鮮度命!漁港近くの飲食店など、新鮮なものに限って生で提供されています。 - 普段の料理に使いやすいのはどっち?
-
圧倒的にシラスです!
シラスは釜揚げや干したものが常に流通しており、ご飯にのせたり、パスタやサラダにさっと加えるだけで手軽に使えます。
シラウオは入手困難&高級品なので、特別な日のごちそう向きです! - シラウオやシラスを冷凍保存できますか?
-
シラスはできます、シラウオは難しいです。
釜揚げシラスは小分け冷凍して保存可能で、食べるときもサッと解凍するだけ。
一方、シラウオは冷凍すると食感や風味が大きく落ちるため、基本的に「買ったらすぐ食べる」がおすすめです!